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Ai Fisheye Nikkor Auto 8mm F2.8 (本物の魚眼レンズ)

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 ずっと前から欲しかった(6mmなんて贅沢は言いません)円周魚眼をようやく入手。Aiになっているマウントなので、そのままD3で使えます。正面から見るとD3の姿はレンズに隠れて見えません。このほれぼれ(ひやひや)する先玉の存在感。学部の頃、生態学の研究室が使っているのを見て欲しくなったレンズでした。ニッコール最初のインナーフォーカス、ということなので、昆虫で随分お世話になったマイクロ200mmのご先祖様、みたいな性質もあります。このレンズの先代にあたるミラーアップが必要な魚眼は、HAL9000のレンズにも採用された、ということでも有名かも。
 魚眼レンズと呼ばれるレンズというと、多くは対角線方向180度視野、で、そちらにはあまり食指が動かなかったのです。やはり、円周じゃないと。このレンズについてはなぜかあまりネットでの情報も多くありません。まあ、極端なレンズだから仕方がない。資料としては写真工業の1970年6月号にある製品紹介、そして、同じく写真工業の2006年9月号、根本泰人氏の「特別レポート 驚異のニッコール魚眼レンズ総特集」あたりが詳細です。特に後者は極めて詳しい資料となっています。

 さてこのレンズ、開放測光が働くので、使い方は普通のマニュアルフォーカスのレンズと一緒、なのだけれど、やはり独特の注意点があります。

・先玉注意! どこかに先玉をこすったりしたらおしまいです。ぎりぎりまでレンズカバーをつけておくのがよいかもしれない。むき出しのまま肩から下げるなんてもってのほか。
・重量注意! 三脚に立てる、ということはレンズの性質上頻繁におこるわけですが、雲台の固定は念入りに確認しましょう。ガクン、となって倒れたりしたら目も当てられません。
・ピント注意! 開放F2.8と明るいのですが、なかなかピントの確認が難しいのです。ファインダー内でも当然、外周のケラれた円形の像が見えるわけですが、像自体が小さいので目視でピントを合わせるのが難しい。拡大してフォーカスチェック、マグニファイヤー活用、いっそのこと距離目盛り優先で、みたいな。フォーカスガイドのある機種なら楽かも。マウントアダプターでAXにつかないかなあ。
・画角注意! よく言われることですが、少し気をぬくと自分の足が映り込みます。カメラを水平に構えていても位置によっては。ファインダーの下を常に注意しないといけません。あと、水平垂直に少し振るだけで視野の感じがガラリと変わります。

 

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 これで星野写真を撮るのが楽しみ。

 

P.S. 

 D3のフォーカスエイドを使って見ているのだけれど、合焦インジケーターの範囲が広い気がする…どれくらいあてになるものやら、という感じです。

 晴天で太陽を視野に入れるとこんな感じ。古いレンズだけど結構頑張ってる気がする。

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