Anything Goes (again) ...

Yahooブログから移りました

web2.0って…

よく、Web2.0は抽象的だ、という表現をみかけるが、あれは嘘だ。
実体がない、ということを抽象的という言葉におきかえるのはあざとすぎて気持ちが悪い。
もっといえば2.0という数字自体があざとくてなんというか人工的な金儲けの臭いを感じる。

技術的には、なにかが新しくなったわけではない。
単に、webのシステムに対して、そこらのユーザーや企業が「慣れてきた」だけだ。
本質的にwebのシステムが内包していた「できるはずだったこと」をようやく「やってみようか」と思う人間がふえただけ。

いうならば、これはweb2.0なのではなく、ヒト1.0なのではないか。
いや、SNSのにぎわいっぷりなんかを考えるとそれでもまだヒト0.5かもしれない。
RCにすらなっていないと思うべきかも。

有機的に情報の提供者と享受者がつながるとたしかにみかけの上では新しいものができる。

でもそれは、昔の下町での買い物と実はかわらないし、
井戸端や公園でのなかまはずれ、いじめ、村八分とかわらなかったりする。

もし、なにかが「新しい」のだとすれば、blogの炎上やらなんやらを通じて日本人がコミュニケーションのなんたるかを学習しうるチャンスが増えたこと、かもしれない、というのは、過大なる妄想であって、なんらゲンジツテキじゃないよなあ…

スタージョンが看破してみせたように、「どんなものでもその九割はクズ」なんだけれど、
世の中はその九割にとっていごこちがよいように適度に腐っているのだ、ということを大前提としてふまえないとコミュニケーションなんかは不可能だ。
もちろん、みかけ上のエセコミュニケーションならばいくらでもできるけれど、そんなのは人間がわざわざ相手してやんなくてもいいわけで、「あいづち人形」とか「同意人工無脳」で用は済む。

真の意味での「双方向」という、ささくれてあれはてた、でも、すりりんぐで建設的で実に飽きの来ない楽しい世界に誰もがたどりつけるようならば、web2.0といってもいいかもねえ(笑)。