Anything Goes (again) ...

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ザ・マジックアワー

やってくれました。
おもしろいだろうとは去年から思っていたけれど、有頂天よりもこんなにずっとおもしろいなんて。
日本の映画館なのに、観客が大声で笑っています。数十秒毎に爆笑のポイント。
フィクションの中にフィクションを丁寧に構築していくと、そのあからさまなフイクションがあるところでふっとリアルに転化される瞬間がくる。

撮影時の「マジックアワー」と同様に、その瞬間は映画にとってのマジックです。笑って、泣けて、すっきりと気持ちよくなる。映画って、そういうことのためにわざわざお金払って映画館にいくのです。

ホテルの時に、なんとなくコツがつかめてきたから次はジブリを超えます、と宣言した監督。
今回は、これでようやく映画の作り方がわかった、と豪語してくれました。
こうなるといやでも次回作が楽しみでしかたないではありませんか。

もちろん、あの珍奇な金魚モドキに負けるはずがないし。

それにしても、丁寧に材料を展開し、最後にはきっちりと全ての材料と伏線を回収してみせる律儀なまでの手際のよさは今回さらに磨きがかかっています。

なにひとつものたりなさが残らない。これぞ、シネマです。

P.S.ついで、という気持ちで「ラスベガス」もみたのですが、こちらもちょっとおしゃれな佳作でした。
一夏の経験、というには派手ですけれどね(笑)。