と、いうわけで、もちろん初日に見に行ってきました。
平成と昭和をパラレルワールドでつなぐ、という流れと、長野博主演というあたりに一抹の不安を感じていたのですが、、杞憂でした。
映像もやたらと凝っています。前回の映画が神戸のみを舞台としていたように今回は横浜のみが舞台なのですが(よく知っている場所がいくつもでてきます)、前回と違うのは時間軸をおおきく動かしているところ。CG使って昭和41年の横浜をつくりだしてしまうとか(遠景の東京にビルがありません)、そこから昭和をかけぬけて現在にとぶわけですが、ただのノスタルジーでおわらないところが上手です。「三丁目の夕日」にならずにすんだのは脚本と監督のビジョンが明確だったからでしょうね。
さて、昔を知っている人が見ると本編とは無関係に懐かしさに涙がでてきます。坂田モータースでは坂田さん(若い岸田森…)の遺影がかざられていますし、アキさんもこの世界では生きて郷との間に娘がいます。ハヤタとアキの夫婦は自転車屋(これはちょっとねじれたパラレルもの)で当然のように娘がレナだし、北斗と夕子の間にも娘がいます。藤宮夫妻の間にも娘(ほんもの)が。あれ?なんでだろう、四組の親子はみんなお嬢さんだ。
個々の台詞もそれぞれのテレビシリーズを反映しています。ダイゴが「人としてできることを」というとか、アッコの「約束」とか、アスカの「ただいま」とか、「この世界は滅んだりしない」とか。テレビでの重要な一言、テレビでは語られなかった一言が収束していきます。ヒビキ監督の「こんどは宇宙で迷子になるなよ」には涙がこぼれました。我夢のリパルサーリフトが映画の最後を飾っていますが、コマンダーにも大学の恩師かなにかの役ででてきてほしかったなあ… それにしても吉岡君、ガイアの時よりも確かに年をとりましたね。両国の誕生日イベントで握手したときはまだ少年みたいだったのになあ。
ウルトラを信じていた時期、というものが自分にもあったかどうかは定かではありません。これはつくりものだということをわかった上で大好きだったようにも思います。それでも、ウルトラマンに出てきた怪獣の中で一好きだったゲスラが今回出てきてくれたことだけでもとてもうれしいわけです(ちなみに二番目はガマクジラでした)。
そこから40年ちかくたった今でも、テレビや舞台や映画でウルトラの新作がかかるとうれしくてかかさず見ています。たしかに、ここからいろいろなものをもらっている、のだと思います。
メビウスがちょっぴり仲間はずれなところと、ネクサスが完全になかまはずれなところが残念なのですが、感動的なよい話にしあがっています。たぶん、昭和、平成のウルトラを全く見ていない人でも十分に感動できるだけの物語が紡ぎ上がっています。カイジュウモノだからとかいう理由で子どもにしかみせないのはもったいないです。へんな「感動しろよ映画」よりよっぽど良質。そういえば、レビューとか見ているとこの映画に対して辛口な評価をしている人は私的なこだわりをウルトラに持ついわば「
ないぃぶ」な人達みたいです。逆に、まったくウルトラ経験のない人のほうが先入観なく見られる為かそのまま感動した、と。子どもにつきあったはずなのにウルトラを知らない親の方が感動しちゃった、とか。つまり、よく出来た質の高い作品だ、ということですね。ヲタク向けにはしなかった、ということの表れです。
#F15-Jが飛ぶと、真木さんが変身してくれるのではないか、とちょっぴり期待してしまいますが。
まあたしかに、ちょっと市長さんが頑張り過ぎかなとは思いましたが(笑)。役得、だよなあこれ。
前半についていけない子どもが映画館であばれるのは全国的な出来事のようです。それを「注意できない」親のほうが問題なのに、という真実は秘密、ですけど。
横浜市のネームタグ、名字が入っているのが普通のはずなんですが、どうしてダイゴはマドカ、ではなくダイゴ、とあるのでしょうかねえ。
苦言をひとつだけ。
せっかくエンディングでもりあがったところで主題歌CDを買おうとしたらまだ売っていない、というのはあまりにも駄目です。これで産まれて初めてV6のCDを買う事になるかもしれないのに。さらに、映画のロングバージョンがはいっているウルトラジャケットが通常販売なし、というのならばなおさら。CDショップにいってジャケットがV6だったりすると、たぶん買う人はがっかりしますよ。少なくとも、公開劇場窓口でくらい、ウルトラジャケットバージョンを初日に間に合わせるべきでした。これは大幅な減点。
#17日からはウルトラジャケット版を劇場販売しているようです。
こういうのはどうせ、avexが悪いんでしょうけれど。さらに、サントラにこの曲がはいらない、というのも酷い話で。これはジャニーズが例によって悪いのだろうけれど、こういうせせこましくもがっかりな体質はティガの頃となにもかわっていないのですね…