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#映画レビュー

ヤマト2202 第七章(ポリアンナ泣かせ)

何一つ期待せずに赴いたはずなのに、さらにつらまない思いをしながら劇場を出る、というのはすでに様式美といってもいいでしょう。冒頭の長大なモノローグの時点ですでに「ラストまでたぶんこの調子だ」という諦観に見舞われます。これは、最初のTVシリーズ…

デス・ウィッシュ(ブルース・ウィリスの再始動)

このところお気に入りのひとり、イーライ・ロスによるリメイク。とはいうけれど、オリジナルを換骨奪胎することで独特の雰囲気をつくりました。ブロンソンみたいな悲哀は薄いです。飄々と、確実に仕留めていくブルース。物語としては少々地味だけれど、でも…

ゴジラ 星を喰う者(普通に終わった)

一作目の怪獣惑星が、庵野版でつきつけられた酷い消化不良と不満をふきとばしてくれたのが良い思い出です。今回は、三部作をきれいにまとめるための物語だったので、主役が怪獣ではなくエクシフ、(というか桜井)にシフトしてしまったのが惜しい。ギドラに…

サーチ(アイデアの勝利)

全編を端末の画像で構成する、というアイデアもの。そのため、テレビ中継みたいな画面が多用されているのはご愛嬌。謎解きとしては中の上、かな。わかる人は途中でわかってしまう展開、ではあります。でも、よくできていて存分に楽しめました。うん、いいは…

続・終物語(へんな間延び演出とかはなし)

ちゃんとしてました。ただ、ちゃんとしていたせいで、一本の映画としては若干盛り上がりには欠けたかも。やはり、テレビ特番あたりにしておくべぎったのではないかしら。個人的には扇ちゃんの出番を待ち構える作品、なので十分楽しめましたが。 傷のときみた…

2001年宇宙の旅(シネラマのかわりにIMAX)

期間限定でIMAXでかかる、というので。 その昔、秋のロードショウの隙間の時期には毎年2001年がかかっていました。毎年、映画館でみていました。最後に箱で見たのは梅田のシネラマのラスト。あの、視野よりも広いスクリーンは「映画」としての最高の体験でし…

ボヘミアンラプソデイ(Queenの新作)

評論家は適当なことを吐き散らすのが商売なのでほうっておけばよいのです。これは、Queenの歴史をモチーフとしたQueenの新作アルバム。特に、ブライアン・メイとボブ・ゲルドフがすさまじくそっくりなのがすごいです。音源も可能な限りオリジナル。そして、…

ルイスと不思議の時計(字幕で見たかったなあ)

イーライ・ロス作品。このひと、ホラーのヒトというイメージだったのだけれど、ここのところなかなかよい感じで好みです。ジャック・ブラックが主演で、カイル・マクラクランがでているなんていうのをみないわけにはいかないじゃありませんか。 道徳や家庭感…

イコライザー2(チタンのカードは凶器)

前作の正当な続編。ただし、日本の予告編でいう「今度の敵はイコライザー」というのは肩透かしでした。もうちょっと宣伝の文句考えなよ… 物語の決着をつける、という意味で、前作とあわせて一本の物語です。予告のせいで、お互いにストップウォッチながしな…

ザ・プレデター(ダメなやつらのカッコイイ生き様)

「狩って食べるわけじゃないんだから、プレデターというよりハンターでしょが!」を二度聞くことのできる秀作。それに対して、「でもイケてるだろ?」と返すあたりも(笑)。 プレデターがいままでにやらなかったことをいろいろします。まあ、あいつらは騎士…

ヤマト2202 第六章(…)

まあ、どうして見に行くのか、と問われれば昭和の亡霊だから、とでも答えるしかないわけで。 前日に、別の映画を見た帰りに第六章見終えた人たちの行列を目撃しました。2199の時なら、みんな口々に感想や考察を戦わせながら上気してでてたきていたものですが…

MEG (正しいサメ映画)

メガロドンです。飛びません。海にいます。ステイサムです。ステイサムの過去の経歴も問いません。かっこよく泳ぎます。 いや、荒唐無稽な要素を極力排除して、化石種であるメガロドンが現生していたら、というIFものとして確立させたのはお見事です。正統派…

CHRISTOPHER ROBIN「プーと大人になった僕」 (何が「幸せ」なのか)

イベントの空き時間に、幕張にて字幕で。 大人になったクリストファーロビンの物語。マーク・ゲイティスがいい味出してます。100エーカーの森の連中も相変わらずのいつも通り。 さて、もともと、クリストファーロビンにとってのあの森は現実逃避のための場で…

アントマン&ザ ワスプ(15歳児)

ピム博士を応援する映画。でも、諸悪の根元もピム博士(とシールド)。MCUの中でもGotGと共にちょっと変わった立ち位置のシリーズ。「隙間シリーズ」だったのですが、その「隙間」ゆえに今回はがっちりメインストリームに組み込まれてしまいました。 いや、…

インクレディブルファミリー (家庭内不和は少なめ)

随分と間があいたけれど、堂々の続編。字幕の箱は例によってすくないみたいだけれど、こちらは吹き替えのクオリティも高いので安心です。 冒頭からしばらく、夫婦者によくある不快な父親物語が顔をのぞかせますがすぐに下火になるので一安心。あとは王道のフ…

ペンギンハイウェイ(王道ど真ん中の夏休みジュブナイル)

なんというか、サマーウォーズあたりまでは細田監督もこれに近い空気の作品がつくれていたのだよなあ、と懐古してしまう。森見作品は実は初めてなのだけれど、見終わってから原作も読んで見て、想像以上に小説に忠実につくられていたことにもびっくり。よく…

オーシャンズ8(リブートと続編の狭間で)

ジョージクルーニーの墓所はあるけれど、死んだと明確にできるはなしはでてきません。たぶん、今後のスケジューリングしだい、で(笑)。 贅沢俳優と贅沢ロケによるシリーズ最新作です。もちろん、「8」なので「彼女」もメンバー入り。過去作の登場人物も若…

カメラを止めるな(シン・ゴジラのちラジヲの時間)

ツイッターを見ていると、フォローしている人たちの評価がやけに高い。さらに、クリエイター系の人たちのコメントが熱い!にもかかわらずネタバレがでてこない。なんだこれは、と思っていました。近場の箱でかかるのは、ちょっと最近政治的偏向のきついとこ…

銀魂2 掟はやぶるためにこそある(安定の福田チーム)

今現在、日本に数人(もいないな)の貴重な「実写化しても面白いものをつくれる監督」こと、福田一家の続編。前回のようなオムニバス感が薄れ、真選組で一本背骨をとおしてあります。あいかわらずのやりたい放題な上に、しゃくな「ちょっといい話」。福田監…

Bleach(白哉がなあ)

佐藤監督の手堅さによる良編。ぐたぐだな恋愛要素もなし。間延びした演出もなし。きちんと尺の中で物語のが展開する。役者たちの役へのよりそい具合もよかったので一安心。ルキアだけかたちをよせていないな、と思っていたけれど、ちゃんとルキアになってい…

ミッションインポッシブル フォールアウト(テレビの時みたいなサービスっぷり)

安定の6作目です。トム走りも山ほど堪能できます(骨折したまま走ってたとかなんとも)。今回はカヴィルさんが巻き込まれて死にかけてますが、彼ならちゃんと続編にもでてくれると信じて(かわりにアミハマさんかな、という気もするけど)。まあ、みんなプル…

ジュラシック・ワールド 炎の王国(うーむ…)

シリーズ最新作。ゴールドブラムさんを背骨として、次作への展開を生み出す、のが役目かなこれ。あと、子供時代のブルーたちのかわいいこと。ティラノさんはもう「ああいうポジ」になってしまったのだなあ。 内容は、安定しています。しすぎていて「ああ、い…

ウィンチェスターハウス(プリディスティネーション以来のスピエリッグ兄弟)

呪われた建物として、そして、過剰な増築の現場として有名なウィンチェスターハウスを舞台にし、登場人物がそれぞれの心の傷とむかいあう物語。この兄弟監督らしさのある画面のこだわり、薄暗さ、テンポの良さに対して、全体的に地味な印象はぬぐえないのが…

アメリカン・アサシン(やはりくえないキートン)

ディラン・オブライエンよりもマイケル・キートンの存在感にもってかれてしまいます。あいかわらずの存在感。さらりとデイヴッド・スーシェもでてくるし、敵はキッチユだし、結構贅沢な映画です。 スパイアクションものとしてはとりあえず平均的。とはいえ、…

ハンソロ(やはり外伝のほうが本筋)

このところ本編はぐだぐだなSW界隈。ロンハワード監督による次なるスピンオフです。ハンソロの背景を組み立てていく作品なので、ちょっとつめこみすぎかなあ、としいう気配もあり。そのかわり、名前の由来からその他諸々のソロ「らしさ」を大量にちりばめて…

オンリーザブレイブ(またしても予告編にだまされた…)

能天気な体育会ヒャッハーおバカ映画だとおもってたんですよ… ヤーネルヒルといわれても、地名までは思い出せなかったんですよ… やられました… まず、まったく体育会系ではありません。逆に文化の香りすらただようメンツの子気味良いやりとり。ヤク中からが…

マッド・ダディ(ほのぼの家族ムービー)

「親子」が大好きなハリウッド映画。その中で、「親だって大変なんだ」という素朴な気持ちをダイレクトに豪速球でぶつけにくる作品。実の親が子供を真剣に殺しにかかる、というシチュエーションで、そしてそれだけ、です。原題は"Mom and Dad"、なので、つま…

空飛ぶタイヤ(サザンがずるい)

長瀬、いい俳優になったなあ。物語のテンポもよく、脇を固める俳優陣も贅沢、ストレスなくラストまでなだれ込みます。 無駄にお涙的な展開にせず、どんどんシチェエーションが展開していくのは映画の尺としても正解で、おかげで勢いのある展開になりました。…

ワンダー(さわやかな作品)

ともすれば、重くなりかねないテーマを軽妙に、しかもドラマチックにしあげました。その手腕はなかなかのもの。登場人物も、ごく一部を除けば最後はみんな爽やかで気持ち良い終わり方をします。あの校長、教師になる前はなにをしていたのだろうか… 原題はWon…

アローン(アミハマさん一人舞台)

シチュエーションもの。いや、「地雷を踏んでしまいうごけなくなったので、救援がくるまでの52時間をどうすごすか」というのだからシチュエーションもシチュエーションすぎる。そこに当人の過去の心の傷や現代の心残り、「自由人」との関わり、という複雑な…