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「火星のジョン・カーター」

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地元で初日、当然3D字幕で。グッズにJCMのロゴがあったのでなにかと思ったら、そういうことかあ。
原題のパターン換えだったわけだ。
なにせ100年前の(!!)小説の映画化なので、丁寧に背景説明から入ります。
物語自体は、エドガー、南北戦争、火星、の三重構造。そして実は、+1。
あと、原作の「まんま」だと、さすがにいまの時代にちょっとシンプルすぎるんじゃないの?的なところはうまく翻案してますな。それも、まったく新しい設定を持ってくる、ということはあまりやらずに火星シリーズの中から組み合わせる、という感じがうまい。

個人的には、サーク属の「出来」が心配だったけれど何の問題もなし。ウィレム・デフォーずるい。
それ以上に、原作で印象がやたらと強かった「孵化のシーン」が、これがまたよいできで。

生まれたてのサークもかわいいし、すばやい犬もかわいい。こういうところのずるさはしたたかです。
なんで興行収入悪いの、これ?
もしかして、全世界的に「本を読む人間」が少なくなっているせい、とかだったら嫌だなあ…

デジャー・ソリスが武部ソリスではなく、戦うお姫様系科学者、というのも今風だけど、これもこれでフラゼッタワールド的なものでもあって十分に「あり」。ゾダンガの皇帝の器の小ささとかカントスの軽妙な態度とかはディズニー的、なのかな。
悩む主人公、というのも「今風」だよね。

個人的にはさらに音楽がジアッキノであったことがつぼ。

ラスト20分は、ほんと、これだけで一本とれるんじゃないかという贅沢な詰め込み方。
てか、カーター、これでサーンを二人倒しちゃってるんだよね。
「火星の女神イサス」につながらないはずがない、ですな。
ジョブズにささげられていたのは、ビクサー関連なのですね。ピクサーの仲間たちもクレジットされてた。

で、見終わってしみじみおもったこと。
SWやアバターのことはいわれているけれど、STにとってもご先祖様なんですよね。
人類、クリンゴン、ロミュラン+ヴァルカン。
どきどきしながら読んでいたのって小学校から中学校の時だったよなあ。

うつりこんでいるのは、創元文庫版の初版です。これは知人に譲ってもらったもの。
出版当時のチラシ等が全部保存されているお宝なのです。
この表紙みるだけでどきどきしたよなあ…

ホームズ、ルパン、乱歩、にならんで、パロウズ、ヴェルヌ、ウェルズは、もう、子供の頃にはまるものの代名詞じゃなくなってしまったのかなあ…