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リンカーン秘密の書 だーくひーろーもの、なのかなこれ

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ティム・バートンが監督を「しない」のならば見たいな、という今日このごろなのでベクマンベトフ監督に期待していたり。9も関わっていたのか…ウォンテッドはあまりにもベタな感じが強くてみなかったのだけれど、こんど何かの機会にみてみようかな。

 とりあえず、設定のインパクト。これにつきます。リンカーンアメリカ人のある種のヒーローであり、謎である、という前提の常識をうまくつむいだフィクションの王道。ひとつひとつの展開は、まあやっばりベタなので、派手ではあるけれど目新しい訳ではないのですが、設定のうまさがそのあたりの隙間をうめつくしてあまりあります。

 映画の内容そのものは一言でいってしまえばジョジョ第一部。「スピード」という名前のスピードワゴンもいるし、ヘンリーは死なないツェペリさんだし。そこにインタビューウィズバンバイアテイストを追加トッピング、かな。
ゲティスバーグ演説をクライマックスの結末にもってくるのはリンカーンの王道だし、夫婦で観劇に向かうシーンで終らせるのもリンカーンのお約束。そういう意味でも安定したよいできです。ある意味ではアイアン・スカイよりもぶっとんだお馬鹿っぷり、でもある。

 脚本のできがちよっと甘いのが気になった(メアリーがリンカーンに「だましてた!」と怒るとかなんか、何言ってんの一番最初のデートの的に「すでに」真実を告白していたじゃん、とか)けれど、そこはアクションシーンのできでバランスされている感じ。

 実は、一番面白かったのはこれを見る直前の予告編にスピルバーグの「リンカーン」がかかったことです。いや、これ二作並べてみて、ベクマンベトフのほうがアメリカ人の求めるリンカーンっぽさが強かったらどうするんだろか(笑)