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艦NEXT大和(プラモ出戻り組のリハビリにぴったりかも)

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 1/700の大和というのは子供のころから通る道の一つで、多くの人がたぶん何回か作ったことがあるものです。だいたいはタミヤのWLなのだけれど、そこにフジミがなぐりこみ。
 色プラ、はめ込み、という「塗装接着いらないよ」モデルです。接着はともかく塗装は大人になった元モデラーにとってのハードルなのは確か。ちょっとした部分塗りやスミ入れで出来の良いものができるのなら、子供のころの記憶をたぐって出戻りモデラーとなる人がいるだろう、という方向性ですな。まあ、実際にほぼ素組みでかたちになるガンプラばかりつくる大人がいる理由もそれだから、そこにスケールモデルへの道筋をつけた、と。バンダイのしんかい6500やちきゅう、といったガンプラスケールモデルはすでにあるので「業界初」ではありませんが。
 「サフふいて全塗装、をしないモデラー」を見下したがる一部の人たちに対するアンチテーゼも兼ねているのか、説明書のコメントがなかなかです。「修正液」とか「シャープペンシル」で追加工作をすることのススメ、とか。

 嵌合がきついところあり。シールが紙なので貼り直そうとすると破れる。ここはテトロンにしてほしかったなあ。説明書、面白い趣向だけど縦長のスタイルは扱いにくい。綴じるよりはコストを抑えられるのだろうけれど。新しいはずなのにパーツのバリが多い。特に、小さな機銃座とかちょっと気になる。
「大和にこんな部分あったっけ?」と思ったらプラスチック製のピンセットだったり、「プラモ初心者」を強く意識してますな。たぶん同型パーツにも個別番号がふってあるのもわかりやすくしようとしたのだと思う。その割にはパーツの向きがわかりにくかったり、機銃みたいに「組んでから艦体につける」と曲がりやすいので本当は台座だけつけておいて最後に機銃をのせるほうがいい、ところがあったり、と、ところどころ配慮が限界に達しています。まあ、このへんは本作がもし本当に「出戻り」や「初心者」の手に渡っているならばフィードバックによって簡単に改善されるだろうと思いますが。

 ただ、本当に「ガンプラ素組み」しか経験のない人がこの艦NEXTをつくろうとすると結構ハードル高いかもしれない。なにしろパーツの小ささや細かさ等による取り回しはやっぱりバンダイと比べると劣ります。ガンプラからちょっと背伸びしてみたい人向け、かな。良いニッパー、クラフトナイフ、ヤスリの類はあったほうがいいしピンセットも付属のものよりちゃんとした金属製のものがあると楽です。

 第二弾は順当に武蔵かもしれないけれど、ここは一つがんばってDDH183いずもでやってくれないものかなあ。