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デジモンアドベンチャー tri 「再会」

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 初日の映画館は満員で、結構年配の人も大勢いました。限定BDは午前中ですでに売り切れとか。人気があるのはうれしいですが、もう少し供給数とかうまく調整できないものかなあ。
 キャラクターデザインががらりと変わりそうで不安だったり、テレビシリーズといっていたのがイベント上映になったりしたのも不安だったりしていたけれど、大きな満足をえられました。無印→02、の後の時間設定。テイマーズ以降はいまのところ組み込まれていません。「再会」がテーマなので、デジモンたちも基本的には1段階しか進化しないし、オメガモンになるときも進化バンクをとばしています(たぶん意図的に)。技名を叫ぶのはトゲモンだけ。進化時期を揃えるようにテイルモンは進化せず、ミミの携帯にはちゃんともんざえモン、子供達はあいかわらず「いまいちまとまりがない」など、いろいろとツボをしっかりおさえました。
 そもそも「再会」というワードに対して「子供たちとデジモンの再会」ばかりに目をやる人が多いみたいだけれど、それ以上に「デジタルワールドとの再会」という大きな代物があるのだからこれもありでしょうに、という感じ。デジモンは個々のキャラの物語であると同時に「世界単位」でのダイナミックな物語なのだから、逆に個別の再会シーンとかで尺をかせがれてもバランス悪くなっていたと思う。アグモンとゴマモンだけでも堪能できたし。
 なんといっても、サービスとわかっていてもラストバトルがオメガモンvs.アルファモン、というのもよし。ストーリーの都合で今回活躍しなかったゴマモンや、ちらちらと見きれていたハックモンが次からどうからんでくるのか。
 太一がちょっと悩みすぎに見えなくもないけれど「外交官」に至る責任感という意味ではこれくらいでも足りないのだと思うし、総じて文句はほとんどありません。若干できの甘い部分もあったけれど、そういう部分は今後の制作スケジュールでどうなるのか気になるところ。上映延長もきまったのだし予算しっかりかけてもっとすごいものにしてほしいなあ。
 第2章「決意」のキービジュアルではヴァイクモン、ロゼモン(!)、インペリアルドラモンDMが示されているので今回残したいくつかの謎は見えてくるはず。特に、不穏な扱いをうけている02勢がどうなっているのか。アルファモンがでてきている以上、どこかでまたしてもイグドラシルがなんかやっているのか。そして、究極体まで進化するのならテイルモンの進化先はどうなるのか。
 もうひとつ気になっているのは時代設定です。これから五本つくられる中で、どこかで「現在」とならび、そして追い越すのかどうか。
 でも、なんといってもデジモンの新作がコンスタントに見られる、というだけで幸せなのです。

 レビューとか感想とかを見ていて面白いのは、「初代」しかみていない、とか02までしか見ていない、とわざわざ前置きするヒトが結構多いんだなあ、ということ。だとすると、「その中のキャラクター表現」に拘泥するのも仕方ないのかもしれません。「そこにデジモンがいるから」というだけで楽しめる人間のほうがもしかして少ない?でも、あえて言ってしまうとこれまでの映像作品で初代以降、作品単体の仕上がりで純粋に高い評価を獲得できたものってすごく少ない(見る人によってはない)でしょうに。デジモンの魅力はデジタルワールドという設定とそこに発生するデジタルモンスター、それらとの関わりという大きなところにあるのだと思っています。なので、過去のデジモン作品のすべてが好きな自分としては今回は望外の喜びです。しかも、これで終わりではなくちゃんと続くのだもの、嬉しくないわけがない。

 あ、もうひとつ個人的な「発見」があった。これまでのデジモン新作を見るときに必ず感じていた「おもしろいけれど、でもこれ、細田監督にとって欲しかったなあ」という感慨が全く湧きませんでした。どうも、「バケモノの子」のインパクトは十二分だったようです。

P.S.BDが届いたので見直してみて気がついたことなど。
・冒頭の02メンバーがやられているシーン、やはりデジモンの姿は見えない。
 ゲンナイが02のビジュアルで接触しているあたり、02メンバーのデジタルワールドへの派遣はゲンナイの
 提案で行っているっぽく、だとすると初代メンバーに対しては例の組織が「しばらく02メンバーはいなくなるのに相応のでっちあげられた理由」を提示しているはず。あと、初代メンバーをあえてはずしたのもたぶんそこいらに理由が。
・光四郎の発言にあった「ゲートがひらけなくなった時期」がたぶん02メンバーの動いた時期なのでは。
・みなおしてみると、初代メンバーのまとまらないぐだぐだな感じはオリジナルをうまくひきついでいる感じ。特にヤマトと太一の酷さは初代のやりとりの繰り返しにも見える。あいつら、ああだったよね、みたいな。
・初代と因縁のあるデジモンが感染デジモンとして登場する、というはなしあり。だとすると、これは「成功したデジタルワールド」に対する、もう一つの卵の世界からの嫉妬による干渉なのかな、と思ったり。
・だとすると、イグドラシルに相当するサーバーが向こうにもあるかもしれないし、「再会」にでてきたアルファモンはどっちのアルファモンなのか、とか考えてみたり。