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The Man From U.N.C.L.E.(邦題、なにやってんの?)

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 ロバート・ヴォーン0011ナポレオン・ソロのリメイクです。とはいえ、旧シリーズの第一話の「前」という設定なので前日譚という位置付け。ヴォーンとマッカラムの代わりに今回はヘンリー・カヴィルアーミー・ハマー。スーパーマンローン・レンジャーの組み合わせとか強いに決まっているじゃん、とか、ローン・レンジャーがソロに向かって「カウボーイ」連呼とかもネタになってしまいます。スマートなスパイ二人がやたらとマッチョになってしまった、という違和感さえ乗り越えれば、ちゃんとそこには「ナポレオン・ソロ」の世界があるのでご安心を。
 今年は、M:Iがあり、007があり、その間にキングスマンもあり、で、スパイ映画当たり年。その中で、今作は軽妙なテンポとノリで展開するうえ、時代設定も冷戦時代、というある種の王道をガイ・リッチーがつくりだしました。小洒落た会話、方々に埋め込まれた笑いどころ(周囲の年配客もくすくす笑いながら見ていました)等々、俳優は違うけれどちゃんと「ナポレオン・ソロ」です。邦題が「コードネームU.N.C.L.E.」というのは最後のシーンを踏まえてシリーズ化するからね、というアピールなのかもしれないけれど、どうせ原題をいぢくりまわすのなら「ナポレオン・ソロ」の一言をいれるべきだったと思います。たぶん、当時のテレビシリーズが大好きだった世代の多くはこのままだとこれがナポレオン・ソロだと気がつかないままスルーしてしまうでしょうから。
 スパイ物定番の小道具、冷戦時代に成立するU.N.C.L.E.という設定、ガイ・リッチ感あふれる画面分割、いろいろと楽しくできています。さらに、テレビシリーズの第一話につながるラストシーン。続編からはスラッシュもでてくるのでしょうか。
 P38アンクル・スペシャルもちゃんと出てくるし、往年のファンにとってはサービス満点の一本。イケメンスパイのドタバタ劇も楽しいです。