パワーレンジャー（ニチアサの文法とは）

　東映の戦隊をベースにオリジナル要素を追加して海外展開していた「パワーレンジャー」の映画作品。すでに「パワーレンジャーで育った」大人がいる以上、状況は複雑怪奇です。ただ、ハリウッド映画の冒頭に東映の海がでてきたのは素直に感動。内容は、高校生5人が戦隊の魂をひきついでヒーローになるまで、で、いわゆる戦隊ものの第一話に、キャラ掘り下げの第一クールを少し加えた感じ。それぞれのメンバーの「悩み」が実に身近な高校生ぽいあたり、MCUとの差別化のお手本みたいなもんです。社長に諭されるスパイディよろしく、まずはご町内から。とはいえ、その中にスポーツマンの挫折、統合失調症、LGBT、その他のネタをからませてきてあくまでも等身大ドラマにしています。決戦の舞台もクリスピークリームドーナツだし。ニチアサの「お約束」をつかえないと、こんなに尺をとるんだなあ、という感慨もあり。
　ビリーのソーセージパーティシャツとか、随所に小ネタも満載なのでいろいろな楽しみ方ができそうです。

　ちなみに8月末まで、クリスピークリームドーナツでは「300円以上購入　＆　半券提示」で劇中の「あの」ドーナツをサービスというわかってらっしゃるキャンペーンも実施中です。
　結構楽しめるこの作品、ちゃんとシリーズ化されるといいんだけどなあ。