Anything Goes (again) ...

Yahooブログから移りました

天元突破グレンラガン 紅蓮編

イメージ 1

 初日のあのすさまじい人ごみの中で一回目をみてきました。えー、見てきましたとも。

#すでに複数回見る事が前提らしい。

 冒頭で心わしづかみです。ちっちゃかったグアームもかわいいけれどそれよりもなによりも超銀河ラゼンガンの変形シーンというサービスショット。グレパラって、映画を見越した実験作品じゃないかとおもっていたけれどまさかこうなるとは。早速、BGMがアレですし。これであればこそ、王の千年の倦怠の重みも感じられる。
 もちろん、これは観客がテレビシリーズを見ていることが前提なのかもしれないけれど、同時に、映画版の後半戦はこれをさらに超えるすごいものを作るんだぜ俺たちは、というスタッフの覚悟の吐露でもありますな。当然、シモンの戦いはロージェノムのそれよりもすさまじくなるはず。テレビ版ラスト三話を超えるもの… 期待するなっていう方が無理です。

 映画前半のカットはいさぎよく、かつ、丁寧。必要なシーンはきちんとおさえつつ、雑にならないようにとばしていきます。テレビシリーズ総集編映画というのは「宇宙戦艦ヤマト」が社会現象になったわけで、今回も観客の混雑具合はあの時と近い物がありますが、モノの出来が違いますね。セリフは全て録り直し。

#「そうだ、そこで私の次の手だ」という唐突さももちろんありません(笑)
#「これか?俺に見せたかったものは」あたりに若干の不整合があるくらいで。

 細かいシーンにも新作カットがさしこまれているようです。これでわかることは、もともとのテレビシリーズの作画クオリティの高さ、でもある。ラップでまとめてとばしていくあたりもなかなか爽快で○。

 今回の見せ場はアニキの死、シモンの復活、大グレン団の団結、の三点にあります。まさかラゼンガンとの戦いが入らないとはおもわなかったのでエンドクレジットが流れて、というか、ロシウのまとめ台詞にびっくりした口ですが、上映時間と尺を考えれば妥当なのかな。ロシウは、シーンが随分少ないわりに存在感があります。ずるい決め台詞を吐く役ですからね。大グレン団のメンバーも丁寧に描かれていますし、ヨーコ専用ガンメンもでます(「ああーっ!俺のダヤッカイザー」という台詞はこれでなし、ですね)。黒の兄弟なんか、ラップのうちに何となく登場したのに熱いシーンをもっていきますし。

#考えてみればここでキヨウがダヤッカイザーに乗っているのは三部への伏線なんですよねぇ。

キッドの2丁拳銃とか、もう、いろいろと。

 ヴィラルの扱いはそれにくらべて良いのか悪いのか… ドゥつけばいいのだろうか、とか。なんか、テレビ以上に気の毒な痛い子になっています。

 映像的にびっくりしたのはダイガンテンがかっこよかったこと。シトマンドラ、キャラ的にはかわらないけれど、このシーンで十分おいしい思いをした模様。まあ、シモン復活のかませ犬役をグアームから奪っちゃったのだから。

 アディーネさんとヨーコの戦いも良い話で。お互い、惚れた男の船をとりかえす、守る、ために戦うという。かんざしとか、髪の中の拳銃とか設定もきちんと生かされました。

 で、ドテンカイザンですが… 四天王と呼ばれる人たちがそれぞれでかいメカもってたらグランドマスター的に合体するのが筋ってぇもんです。もちろん、シャッフル同盟拳ならぬ「みんなのギガドリルブレイク」にもってかれちゃうのも織り込み済み。気の毒なのは完全にちょい役になってしまったグアーム…かな。これでテッペリンもまわせなくなりました。しかし、見事に黒騎士状態のヴィラル…イデオンだったら螺旋力の発現を誤解しながらどこかで退場しちゃう役回りですよ、これ。

 それにしても、復活シモンの口上シーンへむけての盛り上がりはとてつもなくずるいです。涙なくしてはみられません。その上で、大グレン団全員で名乗りを上げてギガドリルブレイクっていうんだからもう…
 でも、こうなると天元突破での口上はさらにさらにもりあがらないといけないわけで、中島さん、脚本でまたまた完全に燃え尽きてしまうのでは…

 さて、エンドクレジットの後のロージェノムが本当のトリでした。しかも、デカブツのコクピットにラゼンガンが収まっているなんて。もう、来年のG.W.がまちどおしくてたまりません。


 映画が終わった後、ごく自然に館内は拍手でつつまれました。映画館がいっぱいなのもひさしぶりだったのに、この観客の熱もすごいひさしぶり。

 公開している間に何回か見に行かなきゃ、ですね。公開館、時かけの時のように拡大していかないかなあ…