「寝ずの番」がすごくよかったのでマキノ監督の第一印象はよいのです。
その第二作が次郎長とは…
いや、これだけ良い俳優陣を自在につかえると気持ちよいでしょうねえ。粋で泣けて笑える作品。
ただ、時代劇や次郎長を知らないとキャラクターが多すぎてわかりにくいところはあるかもしれない。
それでも、役者がみんなとてもよいのは監督との相性なんでしょうか。
佐藤浩市がなんとなくまだマジックをひきずっている気がするのは受け手の問題だし。
寝ずの番的な小ネタで笑いをとる部分も多用されていますが、今回は全体の流れがあるので添え物的。
どれをとってもうまくて味があるんだけれど、びっくりしたのが北村一輝の小政と木下ほうかの鶴吉。こんなにうまい俳優だったっけ?
音楽が宇崎竜童だというのに文句いってるレビューもありましたが、なんのなんの、実に見事に画面にあっています。こちらはちゃんとサントラが出るようだし、寝ずの番から引き続き歌われているあの曲もサントラに収録されるといいなあ。
とてつもなくひさしぶりに時代劇を見て面白いと思いました。
さて、マキノ監督三作目が旭山動物園。これ、テレビ版があったと思うけれど別物なんでしょうか。