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ウィーン(その13) フォルヒテンシュタイン城

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 ここまでの流れでわかるひとはわかる、という話なんですが、今回、個人的な目標地は自然史博物館と、ここ、フォルヒテンシュタイン城でした。『愉悦の蒐集―ヴンダーカンマーの謎』をタネ本として、とりあえずいける限りのヴンダーカンマーをこの目でみてやる計画の第一弾。
 自分の部屋にしても、プチ・ヴンダーカンマーの様相を呈している身としては、先達のスケールの段違いな世界をのぞいてみたい、と。

 しかし、たどりつくまでが大変でした。事前に調べていた交通リストをあてにしつつ、ウィーンの街に見るものが多すぎるため予定日を日曜に変更したのがそもそもの間違いで、乗るつもりだった直行バスは日曜には運行していないことが判明。もよりの鉄道をなんとかしらべてMattersburgまでたどりついたのだけれど、こんどはここがまたすごい田舎町で基本的に人がいない。バスがわからなければタクシーひろえばいいや、と思っていたのだけれどタクシー乗り場なんか存在しません。パス停も何カ所かにわかれていて複雑きわまりない。
 かろうじて流しのタクシーをひろうことができ(奇跡的)、お城にたどりつきます。が、運転手さん、英語ができません。実はこの後最後まで、この街で英語が通じたのはお城の受付の人だけでした。帰り道のタクシーなんか、電話して相手がでても、こちらが英語ではなしかけるといきなり電話を切られてしまう始末。帰りは、地元の人がバスを教えてくれて、そんなに時間ロスせずにもどれたのですが。

#観光バスのような立派なバスを貸し切り状態でした。しかも、サービスで停留所の先の駅までつれていってくれました。

 ふりかえってみれば、ほとんど時間の無駄もなく、効率よく移動しつつウィーンに戻った訳ですが、あとで話を聞いた弟にあきれられました。「そういう冒険はせめてウィーン市内でやってくれ」と。まあ正論なんだけれどさ。なんとかなるんだって(笑)

 で、お城です。

 エステルハージー領主の好き者っぷりが遺憾なく発揮された展示の数々。特に、狩猟好きだったということでその手の「戦利品」が大量にあります。お城自体も古いものがそのまま残っている、という感じだし、肖像画や装飾品もすごいのですがやはり剥製やそれに手をくわえたものが面白い。サイの足の先端をくりぬいてお皿にしたのとかもありました。蚤の市にあったような鹿の頭骸なんかは「穫った日付」を記した上で大量に天井にはりつけてあったり。
 コレクションを収納する小引き出しのかたまりみたいな箪笥なんかは、コレクターとしてはおしゃれでよいなあ、とうらやましく思ったり。そんなでかいもの、家のなかにおけないから部屋がごちゃごちゃしているんだけれどさ。