Anything Goes (again) ...

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ハングオーバー!!!

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 三部作最後、というまとめの位置づけ。同窓会であり、最後の伏線回収、です。相変わらず派手に馬鹿な事をやらかしていて、しかもときおりほろりとさせるシーンもある等、いろいろな意味で集大成です。「ハングオーバーしてないじゃん」というつっこみが随所であがっているみたいだけど、いやいや、これ、1と2からのハングオーバーでしょ。あの時の行動や状況のうち、彼らがわかっていなかった事が今更発端になってどたばたがおきるのだもの。

 あと、いつもの「おるすばんダグ君」は今回少しだけ出番がふえた感じ。お留守番であることはかわらないのだけれど。

 2の後、3はアランが所帯持つはなしか、とかアランを入院させるはなしか、とかいろいろささやかれていたけどもあれ全部、当たりだったんだねえ、とか。

 さて、実質的な主役はアランとチャウです。どちらも社会からはずれた42歳。冒頭、アランが父に言われる「42歳にもなってニートで実家暮らしで」という言葉は「俺はまだ本気出してないだけ」ともつながるモノがあり、たしかに「現実にこんな中年が実家にいたら周りは困るだろうなあ」という感じがありあり。なにしろ、40歳過ぎて働きもせず、大言壮語ばかり、友達といえるのはネットの世界だけ、というていたらくです。さらに、自分がそういう状況であることが社会的にどういうことか、という現実に目がいかないのでやりたい放題。誰もが彼に「本当の事」を伝えようとするけれどそのたびに暴れたりして大変そう。そして、とうとうその「本当の事を本人につきつけた」後、父親はヘッドホンでマイライフを聞いているアランのすぐそばで命を落としてしまう。さらりと流れるシーンだけど、実家に寄生しつつ社会適応できずに奇行を繰り返す中年の長男、とか身につまされる家庭も少なくはないだろうなあ… 「だって、ボクらは金持ちじゃないか」「いいや、わ・た・しの金だ!」とかねえ… アランは直接父親を殺してはいないけれど、彼が父親に与え続けた心労たるや、と思うし、翻って現実社会でも高齢の親を手にかける中年ニート息子の事件、という血生臭い出来事は定期的に新聞をにぎわせているわけで、映画だからこそシャレですんでいるけどなあこれ…と。

 それはそれとして、ジェイドもカルロスもサルも勢揃い。あとはタイソンもいれば完璧だったのに。それから、監督がどこにでていたか気がつきませんでした。恒例の「歯医者ネタ」ではとうとう「自分はオーラル・サイエンチストだ!」というセリフが飛び出してさらなる腹筋崩壊が(笑)

 キリンのシーンはどうしてもせがれいじりを思い出してしまってねえ…(笑)