Anything Goes (again) ...

Yahooブログから移りました

ポッピンQ(詰めの甘さが不安だけど頑張って欲しい)

イメージ 1

 東映肝いりの新シリーズ。印象としては対象年齢を少しあげたおジャ魔女デジモンのスパイスを加えた感じ。作品の仕上がりはすごく良いのです。絵も丁寧。カタルシスもきちんとつくってあるし、先への期待も十分。ただ、何点か残念なところがあって、ひとつは予告宣伝の下手さ。これ、劇場で予告編を見てもなに一つ良さが伝わりません。実にもったいない。ふたつめはシナリオがところどころ雑。作品世界を構築するにあたっての用語設定とかが情けないほど粗雑。なんですか異世界のパートナーを「同位体」よばわりとか、「世界のハブ」とか。こういうところでうまい言葉を創作できないのは結構致命的。グインサーガの「ウマ」問題とか思い出してしまう。三点目は鍵となる「歌」の存在感が薄いこと。有名人らしいのだけれど、曲の印象が残らないのです。ダンスシーンは極めて丁寧につくられていて素晴らしい出来なのでなおさら曲の弱さがめだっちゃう。さらにもうひとついうなら、この内容ならば春休み映画だっただろうに(たぶん他作品とかぶるから)時期をずらしたのは仕方ないとしても年末だと時期外れ感が酷すぎる。その上、この宣伝状況で全国200館公開とか単なる自殺行為でしょう。実際、自分が見た時、箱には合計6人しかいませんでした。もったいない。東映東宝に差をつけられてあせったんですかねえ。小規模上映からじわじわと箱をふやしていく、という手堅さを捨てたのは痛かったのでないかしら。