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破裏拳ポリマー(坂本監督チックな)

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 ここ最近がんばっている「旧作の実写化」の一つ。さらに、ポリマーというとタツノコの中でもまた独特な作風でファンがついている代物、さてどんな感じになったやら、と。個人的には先のハニーレベルであればいいかな、くらいのつもりで見に行ったのですが、思っていた以上にちゃんと「ボリマー」していたので望外の満足。
 オリジナルに準拠している部分、していない独自の部分、といろいろあるわけたけれど、とにかく車錠の新設定が一番ギャッブがあります。彼に慣れることができるかどうか、が楽しめるかどうかを左右するかも。鎧にくらべて「熱いへっぽこ」である点は共通ですけどね。大家のテルは、逆に原作準拠。坂本監督的お色気担当その一です。さらに、物語にかかわってくる女ポリマー役が原幹恵、と特撮的布陣。
 OVAで中途半端に終わっていた「ポリマー同士の戦い」が新たに描かれます。ポリメットだけではなく、グローブとブーツにアイテムをわけたため、上半身ポリマーとか下半身ボリマーみたいなキワモノ(笑)まで登場。ポリマースーツのデザインも原作の印象をくずすことなくちゃんとかっこいいのが素晴らしい。敵の「裏を読む」拳法が一子相伝の「裏拳主体」にかわっていたり、と、いろい工夫もしています。オリジナルスーツvs量産型、というよくある物語にしたため、「掛け声がなければ変身できないオリジナル」という設定が生まれ、さらにその際のセリフに登場人物の過去を重ねる、というのはなかなかずるい演出。このあたりは大西本のたくみさでしょう。なによりも、本作は実に坂本監督の作風にぴったりマッチしていたのが幸いしました。こういうのを撮って欲しかったんだよ監督!ひさしぶりの適材適所感でした。
 ポリマーの時間制限について触れていないのも良かった。いまどき「皮膚呼吸が」とかやっちゃうとバカにされるだけです。やるとすると、他の理屈で制限を設けなきゃならないし、それは多分次作で、でしょうね。
 聞きたいセリフ、聞きたい主題歌、見たい技、ひととおりきっちりおさえた上、半ばあきらめていた転身も最後にちょいみせする、という心憎さ。
 ぜひ、続編をつくって欲しいのでみんなみてくださいな(笑)。続編では他の転身、ぜひ男爵を、そして、ぜひぜひタイフーン・ホラマーをお願いします。山田くんだってヒーロー経験者なのだから。国内で実写リメイクされたタツノコの中では本作がいちばんの出来です。間違いない(いやまあ、比較対象がのきなみアレですが)。

  そうそう、三池JOJOの予告編が流れたけれど、どう見ても山田孝之が主役だったんですがどういうことでしょうか(笑)。