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126カートリッジの復権(3Dプリントというと未来っぽい)

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 なにげなく、日本カメラ3月号をぱらぱらとながめていたら「3Dプリントで126カートリッジを」という内容の記事を発見してしまう。なんですと!?ということで調べてみるとDMM.makeのクリエイターズマーケットにて白蟻さんという方が120版切り出し用、135フイルム用、というかたちで提供されているではないですか。記事にならってナイロン・黒で135用を1組発注してみました。DMM.make、日本版Shapewaysみたいになってきているのが楽しそうです。
 126カートリッジ、つまりインスタマチックは、「簡単なフィルム装填」を売りにした手軽なカメラが多い分野でした。小学生の時に、父親に「カメラが欲しい」とねだった際、東京からおみやげで買ってきてくれたのが126のカメラで、手元のアルバムにはそれで撮った写真が何枚もおさめてあります。やたらと視差が大きいカメラだったので画面の隅っこに被写体がかたよっていた思い出。その他、後の時代になって例によってギミックに憧れてRolleiのA26に手を出したりもしていました。当時はまだ海外からなら126のフィルムが手に入ったので正方形の画面を楽しんだり。
 上のOLYMPIA126は、その最初のおみやげカメラと同モデルをのちに再度入手したものです。アルリカンメイドなのですが結構な数が日本に入ってきていたのかもしれません。
 しかし、手持ちの126フィルムもそろそろもったいなくて使えなくなってしまいました。そういうところにこの記事。よくみたら記事を書いているのは柊サナカ先生じゃないですか。谷中レトロカメラの時には「カメラについてはそれほど詳しくない」背景が初々しかったのですが、どうやら2冊書き上げて以来どっぷりと沼に使っている模様。

 さて、柊先生の記事にならってDMM.makeに発注したものはほぼ一週間で発送通知がきました。思っていたよりも早い。届いたものを見てみると三パーツに分かれたカートリッジが。表面に若干のざらつきがありますが、組み合わせの制度は高いです。蓋と本体との間に細いダボピンが二本つくってあって、これで位置合わせをする構造なのですが、ちょっとピンが細くて心許ないかも。ピンではなくもう少し太くするか、板状の嵌合になっていれば丈夫かもしれません。まあ、折れてしまったら金属ピンでも埋め込みましょう。実物のカートリッジはフイルムを前後からはさみこむようになっていますが、こちらは上から差し込むように挿入するスタイルです。たぶん、遮光の問題を考えるとこちらのほうが効率がよいのだろうな、と想像。さらに、背部のフィルムナンバー確認窓はなし。なので、「何枚撮ったか」は自分で覚えておく必要があります(裏紙について悩む必要がない、ということでもあります)。ダークバッグの中でいつもの期限切れTri-Xを切り出し、軸にテープで貼り、反対側を巻いてカートリッジ本体にセット、手探りで蓋をあわせたら完成です。ぴったりはまっているのですが念のために外側からセロテープで補強してみたり。
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 OLYMPIA126にカートリッジを入れてみます。ただし、このカメラはフィルムのパーフォレーションでコマ検知をしてシャッターチャージに至る構造のため、このままではシャッターがきれません。フィルム室のパーフォレーション検知の爪をセロテープでおさえたまま貼り付けてしまいます。こうすると、巻き上げに関わらずいつでもシャッターが切れるようになります。つまり、あとは「どれくらい巻き上げるか」を自分で管理しないといけなくなったわけですが。このあたりはなんとなく、でまずは一本とってみましょう。一回転半くらい、ですかねえ。

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 結果がこれ。撮れてはいるのだけれど、シャッターに問題があるのか、コマの中央にへんな光をひいてます。うーむ。ではこちらで。

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 RolleiA26。本体のカバーを一応服スライドさせることでシャッターがチャージされる、EEカメラです。で、これにカートリッジをいれようとしたら、
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 供給側がちょっときつい。むりやり押し込めば入りましたが、わずかに上下をやすってサイズをおとしてあげたほうがいいのかもしれません。

 で、撮れたものがこちら。A26でも同様にコマの中程に光をひいてしまっています。となると、これはカメラ側ではなくカートリッジの問題、ということか…もう少しいろいろためさなくてはならないみたいです。

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