Anything Goes (again) ...

Yahooブログから移りました

リディバイダー(派手さはないが佳作SF)

イメージ 1

 並行世界もの。物語は極めてシンプルなので、その分を「コピー世界の表現」としての「鏡像文字」と「一人称視点」で対応してみせています。本編の一部だけが一人称視点なので、状況がわかりやすくなる、という利点もある。コピー世界を作成してそこから無尽蔵にエネルギーを吸い上げる、という設定と、その過程で意図せぬトラブル(等価交換)がおこり文字通り「世界」がほろびそうになる、という展開は実にSFしてます。
 コピー世界は「文字だけ」反転しているのか、とかまあ、つっこみどころは随所にあるのだけれど。

 タイトルの「リディバイダー」は「再分割機」、つまり、一度分離させた世界を再度初期化させる、ということで、そのまま本編のクライマックスなのだけれど、おしゃれなのは"REDIVIDER"が回文になっていて、そのまま「コピー世界」をも含有している、というところです。こういうのはずるい。

 例によって松竹さんのアレなのでプログラムがありません(その分、公開後もチラシの配布はあり)。ほんと、がっかりしちゃうのでこのあたりはなんとかして欲しいです松竹さん。初日初回のシネマカリテで見たのだけれど、関係者が大量にいたので、もしかするとあの中の誰かに直談判してお願いしたらいいのだろうか、とか考えてしまいました。