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Minolta16 Qt(電池がネック)

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 1972年発売のミノルタ16mm最終モデル。2LR53(PX30)という電池を使うのがネックです。これ、やたらとサイズが大きいので電池ボックスにあわせるのに工夫が必要。薄いボタン電池をくみあわせ、直径を電池室にあわせ、端子に触れるように間隔をあわせ、といささか面倒くさい。PX30用のアダプターとかは見たことがないので、それほどの需要もないのでしょうかねえ。関東カメラさんあたりでださないかしら。ボタン電池二個と電圧調整が必要なアダプタ、ということになりそうですが。

 最終モデルなのに、前モデルのMG-Sにあった自動露出がなくなって、ファインダー内LEDによって適正露出に合わせるマニュアル式になっています。16QTならではの特徴は、ゾーンフォーカスにあります。いままで、ピント固定で続けてきたのが、このモデルで近、中、遠景の切り替えが可能になりました。

*補足:その後、ミノルタ16EEを入手して気がついたのですが、ゾーンフォーカスは16QTではなく16EEから採用されていました。つまり、1962年の時点でピント調節の可能なミノルタ16は存在していたわけです。これは、Vega2と同年なので、その後の機種では「あえて」ゾーンフォーカスを採用していなかったことになります。レンズに自信があった、ということかもしれません。

 露出計はファインダー内のLEDでオーバー、アンダーが表示されるタイプ(これのせいで大きな電池が必要だったのかしら)。絞りダイヤルのそばの露出計スイッチをオンにしてファインダーを覗きながら絞りを調節します。さらに、ボディ底面のフォーカススライドも合わせる(まあ、現実的にはゾーンフォーカス相当ということでこっちはそんなに触らなかったとは思うけれど)、という小型カメラとしてはファインダー位置で構えることを想定した作りになっています。正直いうとこれ、面倒臭い… 露出計を搭載して、MG-SみたいにEEにしないのであればせめてMGのときのようにボディ上面に露出インジケーターをだしてくれればよかったのに… なんというか、最終機におけるデザインの迷走を感じずにはいられません。フォーカシング可能になったかわりにレンズもトリプレットになっているし。

 写りは悪くないのですが、そういう事情もあって気軽に連れ出すという感じではありません。ちょっと一台もっていこうかな、というときはMG-Sが確実だし、Pだって十分かな、と思ってしまう。中学生のときはあんなにかっこよく見えたのになあ。

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