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Rollei16Sと16とEdixaマガジン(いかにもRolleiらしいメカ感)

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 Rollei好きとして、個人的には16mmカメラとしての憧憬はRollei16Sにむかっていて、これがまたなかなかeBayでも良いものが出てこないのです。とにかく、Super16のマガジンつきのものがほとんどでてこない。で、調べているうちにどうもEdixaとマガジンは共通らしい、ということに気がついてEdixa用のフィルムRADA Super16を手に入れるところから。外堀から埋める感じです。マガジンさえおさえてしまえば、本体はそれこそぴんきりででているわけです。

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 で、届いたのがこれなんですが… うーむ。期限が記入されていないので期限切れしてから何十年経っているのかがわからない。フィルムとしては新品みたい。中身はイルフォードのモノクロASA50、20枚どり、とあるし、一応「未使用」のようです。どうしよう。せっかくだからだめもとでこのフィルム使ってみるべきかしら… 中古のマガジンを手に入れた時も、つい開けてしまったら中にフィルムがはいっていた、なんとことがあったりすると「一応現像してみればよかったなあ」となる、あれと似た感覚です。

 Rollei16は1963年なので、16mmカメラとしては後発の部類に入ります。そのRADAマガジンを使ったフィルム送りに問題がおきがちだった、という話もあり、生産は1967年までだったようです。66年にマニュアル露出機能を付け加えた16Sがでて、二機種でRolleiの16mmはおわってしまいます。ドイツらしいというかなんというか、いかにもこだわりの全部入りといったメカニズムが商売とうまくかみあわなかったのかもしれません(そういう意味ではSL2000Fから3003の歴史に同じことが繰り返されているような)。本体は、実に凝っています、この時期のRolleiらしい、といってしまえばそうなのですが、よくここまで作ったなあ、と。折りたたみ式のファインダーと連動した巻き上げとか実になめらかで心地よい。
 そのくせ、フィルムがダブルマガジンではない、パーフォレーションを使ったフィルム送り、撮り終わったら「巻き戻しが必要」と、こだわるポイントそこなの?という個性の強さ。セレンを使ったEE露出で、ファインダー内の緑のマークで適正露出かどうかがわかる仕組みです。手元の機械のうち、16は不調でちゃんとシャッターチャージされないのですが16Sは快調です。露出はプログラムEEで使うのが基本で、ピントはダイヤルによる目測式。
 かっこいいのです。このかっこよさなら少し大きめのこのサイズも許せる。メカの動作もかっちりとしていて気持ちいい。やはり、Rolleiはこのあたりのちょっとおかしな時代が(ほめてる)最高です。かっこいいRolleiというと、SL2000Fとか3003、SL66シリーズとか。実はA26シリーズも癖があってかっこいい。そういう系譜の一つ、という感じ。うーん、どの機種もじゃじゃうまではないですか…

 メーターがないので、EEがちゃんとはたらいているかどうかは現像するまでわかりません。そのあたりはスリリング。巻き戻しが必要なスタイルなのだけれど、フィルムの終了はどうやって判別するのかと思っていたら、終了と同時にスライド時の巻き上げがフリーになって軽くなりシャッターも動かなくなります。フィルム自体は軸についたままのはずなので、カメラ側が終了を検知して巻き上げをやめさせる、ということで、なんですかこのメカニズム。パーフォレーションに噛んでいる爪の負荷で検知しているのかな。なんとなくRolleiflexのオートマットを思い出します。巻き上げが終了した状態で、ファインダー部をひきだしたままクランクで巻き戻しを行い、カートリッジを取り出す、という作法はほとんど35mmカメラのそれとかわりません。ダブルマガジンでおくりっぱなしにしておけば簡略化できたろうに、これもまたこだわりでしょう。

 そして、いつ期限がきれたのかわからないEdixa用のイルフォード(20年以上前?)、それなりに使えるあたり、モノクロフィルムは強いです。今度はORWOを巻いて使ってみなくちゃ。RADAカセットは、軸にフィルムをとりつけるタイプで、巻き戻しが前提なのでしっかりと固定しなくてはなりません。中央部分を細く切って軸に挟み込むか、テープで固定するか、というところでしょう。Rollei16はパーフォレーションを使ってフィルム送りを行うはずなので、フィルムの上下にも気を使わないといけません。テープで軸に止める作業をダークバック内でできるかどうか、がポイントになります。自信がなければいつものようにミノルタのマガジンに一旦おさめてからひきだした部分に軸をつけて改めて巻き直す、ことになってそれはちょっとめんどうくさいなあ。

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 思っていた通り、使っている際の心地よさは他の16mmカメラとは別格でした。やっぱり、自分はこういうのが好きなのだなあ、と再確認。


P.S.
 ORWOのASA100につめかえて撮影。シャッター音からではEEが仕事をしているか判別できないのですがネガをみてみるときれいに露出が揃っていました。ちょっとコマ間の距離がほかのカメラよりも長い感じ。暗いところだと手ブレをしやすい、ということと、やはりこれでもピント調節ダイヤルがずれてピンボケになる例が少しあったので、そのあたりは肝に命じておかないといけません。

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