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Yashica Atoron Electro(EEモデルの一つの完成系)

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 1971年。ヤシカはこのあと110に移行するので、Minox版カメラもこれで終了、となります。16mmもMinoxも二機種ずつ、という。なぜか前面に「ふた」があります。撮影時にパーツが一つ増えてしまうのはあまり良いことではないと思うのですが、デザイン優先だったのでしょうか。電池はLR44なので現行。ボディサイズはAtoronと同じくらいで、薄く細いデザインです。たぶん、フィルムカセットと電池のサイズで厚みが決まってる。
 電子シャター搭載の自動カメラ、という趣で、適度な重量感があり小さいサイズにみっしりとパーツがつめこまれていることを感じさせます。正面から見たときに、真ん中にあるCCD窓がやたらと大きくて目立つのも特徴。ほうぼうの精度も実に高くて、おもちゃ感はまったくありません。シャッター音も、Atoronのちゅうというネズミ鳴きをしなくなり、軽快です。デザイン上で目につく、上面の窓が二つ。一つは距離目盛りで、もうひとつがASA感度。絞りかシャッターにしておけばAutoときりかえてマニュアル撮影もできたでしょうに、あえてそうしなかったのももしかするとYashicaのプライドなのかも。うちのEEはこわれませんよ、みたいなものを感じます。どちらも調整ダイヤルはボディの「下面」にあり、見た目を邪魔しないようになっています。巻き上げはAtoron同様にサイドのバーを引き出すタイプ。速写性には劣ります。フィルムのASA設定が200まで、というのは時代を感じさせます。フィルムカウンターは自動復元順算式。

 写りは標準的という印象。ヤシカはAtoronでMinox版の現像から引き伸ばしまでのフルセットオプションを出していたくらいなのに、どうして二機種で終わってしまったのか、とちょっと勿体無い気もします。結果的に、2017年の時点で110もMinoxもまだフィルムは入手できるのだし、Contaxブランドでi4RのMinoxフィルム版とかだしてくれてもよかったのになあ。

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