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Canon デミ(ハーフサイズの名機)

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「子供が生まれたから、カメラを買おう」という文化は、今でもあるのでしょうか。このデミは、自分が生まれた時に父親が手に入れたものです。昔のアルバムにはハーフサイズで撮られたの自分の写真が貼られていて、その一部はベタ焼きのままだったりして時代を感じさせます。その後、小学校くらいの頃には自分で遠足等の際に持ち出して使っていました。フイルムだってお小遣いで買うと安いものではないので、ハーフで倍の枚数を撮影できる、というのは魅力でした。
 今度は、それで自分の子供を撮ろう、と取り出してきたわけです。

 Canon デミは1963年発売のモデルです。レンズは28mmのF2.8、と明るく、セレンを使った追針式プログラム、ピントはゾーンフォーカス、と当時のカメラの基本をしっかり抑えていています。 説明書でも24×18サイズを「ハーフ」とは呼ばず「デミサイズ」と呼称する徹底ぶり。またこの説明書がいかしてます。オリンパスペンに4年遅れてブームのハーフサイズ戦争に参入した覚悟の機種、です。
 「初めての方の中には、カメラの使用法を難しく考え、非常に心配される向きもたくさんいらっしゃることと思いますが、一度キヤノンを操作していただければ、全ての心配が一掃され楽しく撮影していただけるものです」
 という一文にもキヤノンのプライドが感じられます。

 さて、ン十年ぶりに発掘してきたデミ、とりあえず相応に古いけれどメーターも動くしまだまだ働けそうです。さすがに、モルトが経年でダメになっているのでこれを交換すればまだ当分いけるでしょう。

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