Anything Goes (again) ...

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スパイダーウィック と Next

Next
ご多分にもれず、「えー、GoldenManなのにニコラス・ケイジなの?」と思っていた一人です。
ディック映画だから見には行くけどさあ、的な。

ごめんなさい。

ディック世界の柱の一つが曖昧な現実感に対する不安だとすれば、もうひとつの柱が大量投入されるこじゃれたSFガジェットであることを失念していました。前者でぶっとばしたスキャナーのせいかも。
過去のディック映画でガジェット面で成功したのはペイチェックでしたが、あれも考えてみれば短編を
映画的に翻案していたわけで、その系統です。

Nextのずるいところは、そのSFガジェットの見せ方を映画表現でうまくやってのけた上、最終的には
現実に対するあやふや感までもを観客に対してつくりだしたこと。下品なハリウッド展開にはなりませんし、おさえるところはちゃんとおさえていて、それでいて、最後までみていると「やられ」ます。
やられました。
これ、おしゃれこずるい映画です。

ピーター・フォークがかわいいおじいさんになっていたのはオマケですね。


スパイダーウィックの謎
最近はやりのCGファンタジー、ということで気になっていて、でも、失敗だといやだなあ、と
ちょっと見るのを躊躇していたのですが、正解でした。
雰囲気的には正統派ファンタジージュマンジ的なにおいもしますが。
映画としてのつくりがまじめでなかなかよい感じなのです。へんな色気とかだしてない。
どうしてかと考えると、原作全五巻を一本の映画にまとめなおしたからなんですね。
シリーズ第一作にしなかったいさぎよさが心地よくひきしまったシナリオを実現したわけで、
こういうガチンコなつくりかたは好きです。
つい、「鳥さん」おっかけたくなりますが、こういうネタも含めて「ファンタジー」ですからねえ。