Anything Goes (again) ...

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舞城のJOJOとか

vsシリーズの最後、になるのかな。
舞城作品は初めて。とりあえず、お祭りのようなオールキャストと、オリジナルだからこその強烈な展開は楽しみました。個人的には6部の「巡」にひっかかっているものがあったので、こういう使い方はそれはそれでありだと思う。
ジョージにポイントおいたのもうまい。

ただ、「推理小説とは」みたいなメタ小説にしたがったのは、たぶん、舞城個人のこだわりというか執着なのだろうな、と他の作品を未読なものにすらも思わせてしまうほどに「へたくそ」である。これ、あんたのビヨンドがブチキレルんじゃないの?
他の名探偵の名前といい、九十九十九といい、このあたりの悪ノリはちょいとやり過ぎ。

小説版をずっと読んできて、全部それなりには楽しめたのだけれど、TheBook、恥知らずの二冊が抜きん出てうまかったなあ、とか。

あと、wikiでは「イラストレーションの腕も非凡なものがあり」とかかかれちゃってるけど、そんなことはありません。むしろ、このへたくそさによって本書の購買意欲が大きく減退してしまいそうな気がする。

この絵のせいで、荒木の新規イラストが二枚しかないことが物足りなくて仕方がない。

本編の物語や謎についてはずいぶん練り込んで組み立てたであろう気配があるのに、仕上がり全体がなんだかちゃちになってしまっているのが惜しい、というか残念、というか。
口語文体も「特徴」なのかもしれないけれど、いくらラノベに足突っ込んでいるからと行ってちょっと崩れすぎ乱れ過ぎ仮名、と感じるところーもあったし。
「や、」で始まる会話を必要以上の回数いれてしまうとか、品がないんだよねえ。