Anything Goes (again) ...

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Edge of Tomorrow(いや、邦題は中二病すぎてちょっとねえ…)

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 面白かった! と、いう大満足の一本。いえ、原作があれでしょ。それの漫画版もあんなだったでしょ。だから何一つまったく期待なんかしていなかった(できるはずがない)のです。でも、予告編は面白そうだ。トムはこのところ出る映画にはずれがないし、と気になって、みてきたわけです。漫画版のぐずぐずとした恋愛的要素も最小限に切り詰めてスパイスになっているし、細かい設定の合わせ方といい、これはもう那吒なみの換骨奪胎ものです。
 登場人物の年齢・背景からして、これなら「物語」にちゃんとなる。これで観客の視点が迷わない上に、ちゃんと騙されることができる。ハリウッドの底力みたいなものを感じました。これ、日本で映画化してたら原作通りにつくっちゃって「また一本クズ実写が増えた」で終わりだっただろうなあ。
 ユーモアあり、ウィットあり、涙ありドラマあり。
 感覚としては、ゲームを負けながら何度もくりかえしてだんだんエンディングに向かって行くあれです。それを、すぱっと「次のシーン」までとばしてくれるので爽快感が倍増すると同時に、見ているこっちも「あれ?ここは何周目?」とはめられてしまうといううまさ。

 映画のタイトルもかっこよくなりました。敵の名前も「ギタイ」とかではなく、mimicになりました。字幕は戸田さん(トムだからか。そういえばオプリビオンも戸田さんだった)。トムクルーズの演技もすごいです。最初のへらへらした広報からマッシブな戦士へとだんだん変貌して行く様子とかかっこよすぎる。これ、日本だったら無意味に原作通りにしてジャニタレとか使っちゃうんだろうなあ、リタ役にアイドルとか剛力使って恋愛要素にしちゃうんだろうなあとか思ったり。ハリウッドでよかった。この監督でよかった。

 ラストシーン、オメガの体液が侵入した事で再びタイムリープできるようになったわけだけれど、オメガ本体は滅んでいるはずなのでトムの中にオメガが避難共生している感じになっているのかな。だとすると、いろいろと続編のつくりようがあるので今後も楽しみです。

 結論として、原作、コミック未読の人はいますぐ劇場へ、原作既読の方は一旦頭からその記憶を追い出してからどうぞ。原作が大好き、という方は…別モノだと思って楽しめばいい、のかな。正直、原作とコミックをタイアップさせるのは映画にとってマイナスになるような気すらするのです。原作のラノベはもう読みたいとは全く思わないけれど、この映画のノベライズがあればぜひ読みたいです。そんな感じ。
 アラン・ディーン・フォスターとかどこかあのあたりの人がノベライズしないかなあ…