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猿の惑星(どっちがヒトだかわかりゃしない)

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 前作のエアラインを通じて世界にウイルスが蔓延していくシーンの続編。いや、エボラのこととかあるからあながちファンタジーではないわけですが。
 前作から10年たっているので一部の猿以外は新人です。ビデオシーンなんかにウィルはちょろりとでてくるけど。
 猿ウイルスの蔓延によって人類は若干名の生存者となり、猿達はコミュニティをつくって暮らしているところまできています。ただ、まだ猿達の社会はものを「つくりだす」ところまでは到達しておらず、火をつかえる程度。道具類はヒトから奪って使う、わけです。

 見所はアメリカ映画御得意の「家族」です。シーザーの息子のいかにも中2なダメッブリから成長した姿まで、とか、人間側のウイルスで身内を失った事が引き金となった恐怖心や敵愾心による講堂、とか。とりあえずドラマはシーザーの腹心であるコバが「力を手に入れて暴走」するところを起点とします。「猿は猿を殺さない」を平然と破ってクーデターを起こすコバには、実はもうすこし毅然とした性格を期待したのですが…ラストはがっかり。「猿を殺した以上、すでに自分は猿ではない」というところまで言ってほしかったなあ。それをいっちゃうともう一つの対としてゲーリー・オールドマンに向かって「それではヒトではなくケモノだ」というのもあってよかった、とかもだけど。

 最終的にヒトもケモノもかわらない、という結論にいたるためには猿たちの文明ももう少しすすまないといけないし、生き残ったヒトとの全面戦争を経ないとだめかもしれない。

 予告編の台詞がでてくるタイミングとかにもちょっとびっくり。続編ありき展開はどうもバイオハザードチックな臭いを感じます。ゾンビを猿に置き換えた感じか。あと、猿のコミュニティの感じになんか見覚えがあると思ったら先日のトランスフォーマーでした。ほんと、この手の家族モノが大好きな国民なんだなあ、と。

 それにしてもアンディ・サーキスは大俳優になりましたなあ。