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Yahooブログから移りました

美白化粧水現像(白くするやつで黒くする)

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 あとはもうそのものズバリ、を試すしかないでしょう。そう、現在アマゾンなどで「ハイドロキノン」で検索するとでてくるアレです。とりあえず、「ハイドロキノン5%」という奴を買ってみました。現像液200mlとして、たとえばD76相当の分量にするならば、20ml必要、ということになります。例によってできるだけシンブルなもので試したいので、 CCHのコーヒー部分を美白液で対応させてみることに。単に試してみたい、という好奇心の賜物なのでネタ優先みたいになってきましたが。Amazonで見つけたこの美白液、販売ページには「0.5%」とありますが、届いた商品には濃度の表示がまったくありません。出してみると少し色も褐色で、実質的な濃度はちょっと不明。

 濃度をどうするか。せっかくカフェノールから始めたのだから、ここでもCCHにのっとってみましょう。ネットで調べたコーヒー中のハイドロキノンが1l中に8.2mg。コーヒー四-五杯分をいれているとして、200mlあたりにざっくりと10mgとして(計算等が楽だから)、5%水溶液をw/wとして2ml。はてさて、これでいけるのかどうか。ただ、コーヒー現像や紅茶現像をしてきた感触から、どうも現像主剤としてはたらいているのはこのハイドロキノン「だけではない」気配があります。だとすると、今回は気持ち多めにした方が無難かもしれない。と、いうわけで、いつものCCHのコーヒー部分を0.5%美白溶液4mlで挑戦。結果、感光部分は黒くなっているので現像はできているみたいだけれど像が薄すぎる、というなんか紅茶の時の1回目みたいな薄い感じに。
 なので、ベース処方をCCMに戻してブロムカリを省き、美白溶液を増量しました。具体的には、炭酸ナトリウム10.8g、ビタミンC3.2g、を溶かした上、そこに0.5%ハイドロキノン美白溶液を6ml追加(つまり、残り全部)、全量200mlにメスアップで。1回目像の薄さを考えて、前浴5分、現像20分、あとは普通に停止、定着です。結論としてこれでとりあえず現像できました。コーヒーほどではないけれど全体にカブリがあること、粒子が粗いこと等「味わい」というかなんというか、ですが。
 インスタントコーヒー、エスプレッソコーヒー、紅茶、ビタミンC、美白溶液、とためしてきて、やはりコーヒーを使ったカフェノール処方がこの中では一番安定した結果になりました。ハイドロキノンを使わない「ビタミンC現像」は炭酸ナトリウム濃度が高くて健康や環境にいかにも悪そう。結論として、健康と環境に配慮してフィルムの現像をしたいのであれば、ちゃんとした現像液の処方で行うのが一番よい、ということです。例えば、SPDの1:1希釈現像でも35mmで4本くらいは現像できますから、トータルの廃液量は毎回使い捨てのコーヒー現像よりもはるかに少ないわけで。

 まあ、美容サイドでのハイドロキノンが粉末5gで2000円、に対して、ヨドバシでナニワのハイドロキノンを買えば10倍の50gで半額の1020円。なんかもう、いろいろと馬鹿馬鹿しいおはなしでありまして。とりあえずこれでやってみたかったことは一段落したのですが、あとは「日本茶現像」とか「烏龍茶現像」あたりですかねえ。取り寄せている「写真工業」の記事がきたら考えますか。

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 ちなみに、今回使ったカメラはオリンパスのXAです。学生の頃にはXA2を使っていたのだけれど、先輩に譲ってしまい、のちに旅先のカメラ屋で調達したもの(たしか北海道だったような)。米谷作品のカプセルカメラです。小さい中に、絞り優先オート、レンジファインダーによるピント合わせ、という半マニュアル機。+1.5の逆光補正とか、ファインダー内でシャッター速度を確認できるとか、フィルム装填の際にはカプセルをとじていてもコマを送ることができる、とか、細かいところが実に行き届いている機械です。ASA設定がDXコードではないので、自分で巻き込んだフィルム使うのにもむいています。写りはRollei35には劣るけれど十分、という。

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