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Edixa16 (ヴァースケの16mmカメラ)

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 1960年。Rollei好きとして避けては通れないもう一つの16mm。ヴィルギン時代のハインツ・ヴァースケ設計による16mmカメラ。Rollei16と同じRADAカセットを使うタイプです。とはいえ、Rolleiとは違ってフィルムのパーフォレーションを使わずに巻き取りスプールで巻き上げるタイプ。露出計は1963年発売。eBayにてRADAカセット付きの物がでていたのを入手。ヴァースケがRolleiに移ってから16mmカメラを設計していたらEdixa16の発展型になっていたのでしょうか。あるいは「Edixaにも16mmはあった」というあたりのほうがポイントかな。

 本体は四角くてコンパクト。付属の露出計は動作しないので外したのですが、そうするとコンパクトさがさらに際立ちます。各部の作りは上質で丁寧。かっちりとした仕上がりでなかなか気持ちよい。ファインダーも大きくて明るい。RADAカセットなので巻き戻しが必要なわけですが、それを逆手にとって「フィルム送りを巻き戻し軸の回転で確認できる」ようになっています。つまり、135カメラと同様。しかも、この機種、シャッターの動作が前から確認できるので、基本的に動作する部分は全て確認できるようになっているのです。これは素晴らしい。シャッターきっても音しかわからなくてほんとうに開いたかどうかがわからない、とか、巻き上げしていても本当にフィルムが送られているかをたしかめられない機種がみられるなか、これは本当に心強い。
 カメラの底蓋が「巻き上げ・巻き戻しメカニズムごと」はずれるタイプで、そうやってコンパクトさを実現しているわけですね。これ、中古で手に入れる際には巻き取り側のスプールとかが欠品しているとつらそう。上面の二つのダイヤルのうち、右側は焦点調節、左側が露出調節とフィルム感度の設定。露出は、これまたEV値で設定(のみ)、です。うーむ、割り切っているなあ。ただ、このおかげで機構がシンプルになっているのでしょうね。

 使ってみて気になったのはフィルムをセットした後に底蓋を戻す時。巻き上げ軸が巻き上げスプールにちゃんとかまないと閉まらないこと。角度とかを前もってあわせておかないといけないので、ちょっと神経をつかいます。あと、巻き戻し時は巻き上げレバーの近くにある巻き戻しボタンを「押しながら」巻き戻します。ボタンを離すとばねで戻ってしまうので、巻き戻し作業中はずっと押し続けないといけません。意図せぬ巻き戻し予防のためだと思いますがこれも少々煩雑かも。

 そして、なかなかよくうつります。ボディも小さいし結構好みの機械です。
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 逆光だとかわったフレアがでます。レンズの癖かな。RADAカセットにフィルムを巻き込むのが面倒臭い(ミノルタと比較すれば、ですが)点を除けば面白い機種だと思います。
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 ところで、カートリッジ付き、ということだったのですが、ついてきたカートリッジはシールをはがした形跡もないしどうみても「撮影済みフィルム付き」… カラーネガがはいっているみたいだし、そのうち現像してみますかね…